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5月, 2020の投稿を表示しています

たりないひとたち

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  こんにちは、RTです。 ここのところはあんまり調子はよくないのだが、そういう話をどこまでこのブログでするかなあと逡巡している。まあ、つまるところ私は筋金入りのメンヘラ男なわけだが、それはさておき、今日は好きなお笑いの話をば。 5/28深夜に「たりないふたり」という番組が公開された。 これは、南海キャンディーズ山里亮太さんとオードリー若林正恭さんによる同名ユニットによる番組で2人で色々なことについて会話をして、その内容に沿った漫才を披露する、という趣旨。もちろん2人のかけあいや漫才とか、そのなかでの2人の天才的なアドリブとか、本当にお笑いとして面白いし、この人たちの頭のなかはどうなっているのだろうといつも不思議に思う。 中でも、私がこのユニットのファンになったのは、この2人のトークの内容にあまりにも共感できたからだ。 タイトルにもあるとおり、この番組では2人が、自分たちの「たりない」部分を取り上げてトークを繰り広げる。社交性とか恋愛とかテレビが苦手とかそんなもろもろ。 で、私がはじめてこの番組を観たのは大学生のときで、この番組を観てすごく安心したのを覚えている。シーズン1の放送時期を調べたら2014年、つまり私が大学4年の年であった。 私は大学院まで進んだので大学4年といえどすぐに社会人になるわけではなかったが、研究室配属の後、少しずつ自分の小さな世界より外の人たちとの交流が始まり、自分の社会人としての能力の低さや、社会人的な振る舞いをすることがどれだけ苦手であるかを痛感していた。要は、飲みニケーション的なあれだ。 みんなが当たり前にやってることが全然うまくできない。 私は、とかく飲み会が苦手だ。こう話し始めると色々言ってしまいたいところだが、それはこのブログの趣旨に反するのであまり言わないようにする。だが、飲み会が連想される発言とか空気感とか諸々を見ると、気持ちが落ち着かなくなる。そういうようなところだ。 そんなこともあって、この、たりないふたり、という番組を初めて観た時、最初に抱いた感覚は「安心」だった。 自分より一回りほど上の、しかも、自分よりもっとコミュニケーション能力が高そうな業界にいる芸人さんが、自分と同じようなことを同じような熱量で考えていて、すごくほっとした。 自分にとって、長い間、飲み会を楽しめないとか、そういう社会に溶け込めないという事実に対し

「音楽」を観た

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  こんにちは、RTです。 私が住んでいる茨城県の緊急事態宣言が解除され、映画館が再開した。私は映画も好きだし、映画館も好きだ。 20歳くらいの頃は、現実からの逃避先としてよく映画館を使っていた。映画館にいる間は、誰かからのメールや電話も受けとる必要はないし、情けない自分自身の生活に目を向ける必要がない。2時間前後の逃避行は、私の人生に不可欠だった。 そんなこともあって、定期的に映画館に行きたい欲求に駆られる。新しい生活様式とはいえ、多少自由な行動が許されるようになったので映画館に行きたくなり、近辺の映画館で上映されている作品を調べてみた。 そうしたら、となり街の映画館でアニメーション映画「音楽」が放映されているのがわかり、県内なのでいいだろうと観に来てみた。 この「音楽」という作品は漫画原作で、今年の1月に公開された。私も、記録を見返したら1/12に新宿で鑑賞していた。今回これを選んだ理由としては、作品自体すごく良かったという記憶もあったし、また、郊外のショッピングセンター内の映画館にしては、(自粛後でおそらく放映するものはなかったとはいえ、)渋めのチョイスにうれしくなったというのもある。 それで、作品についてだが、2回目にこの映画を観て改めて思ったのは、抜け目なく面白かったということ。登場人物の会話の間もいいし、テンションもちょうどいい。それでいて、主役の不良3人組が初めて音を鳴らしたときの、何とも言えない高揚感は、かつてバンドをやっていた自分としても、身に覚えのあるものだった。 その、最初の楽器を鳴らすシーンがすごく好きだ。何ともない話の流れでバンドをやろうと言い出す主人公、それを受けて不良3人組は音楽室から楽器を盗んで主人公宅で音を出すのだが、そのチョイスが結果的にベース×2、スネア、フロアタムのみというなかなかのチョイス。それで、何もわからず家で音を出して「これ、やばいね」と。 なんて純粋なロックンロールなんだろう。まあ、盗んでやるなよとは思ったけど。でも、なんかこう、8ビートの簡単なフレーズの練習を始めるよりも前の、人生で初めて楽器を抱えて、それを鳴らして、それが音楽になったときの、その感動を思い出した。 何といえばいいんだろう。 果てしない感動と言っても大袈裟じゃないし、世界の創造主になったと言っても、そんなに大袈裟じゃない気がする。いや、大袈裟か。C

本ブログ執筆のルール

  こんにちは、RTです。 もう既に何個か記事を公開しているわけだが、今回はこのブログを継続して更新していくにあたり、いくつかブログ更新の原則をまとめておきたいと思い、この記事を書いている。 もともと、以前の記事でも書いた通り、私は何度かブログを立ち上げては飽きてやめてきた人間であったので、何となくで始めていくとまた途中で更新も止めることになるだろうから、一定のルールを作って記事を書いた方が良いのだろうなと考えていた。 そのような中で、女性著名人の急逝がニュースとなり、SNS上での匿名の誹謗中傷に対する世の批判が高まるということがあった。亡くなられた女性には、ご冥福をお祈りするばかりである。 特にこの件について、このブログで何らかの意見を述べるというようなことは考えていないのだが、人が人を批判すること、特にネット上での匿名での発言について、個人的に色々なことを考えていた。特に、自分自身の過去のSNSの使い方を振り返ってみて、自分の内にある他人に対する刺々しい感情を、自分自身の現状に対する遣る瀬無さを言い訳に思うままに表出して、自分自身嫌な気持ちになってSNSをやめる結果となったことを思い出した。 このブログについては、自分の好きなものを思ったままに書く(あるいは、書いても良い)「ユートピア」であってほしい、と考えている。一方、他者への批判というのは、本来自分が自分のために使えたはずの頭の中のスペースを、自らの手で損なうことであり、決して自らを満たす行為ではないと思う。 こういったことや、これまでの自身のブログが続かなかった原因と思われることも踏まえて、このユートピアを守り、気持ちよく続けていくためにも、いくつかの簡単なルールをまとめ、今後の執筆のなかで守っていきたい。 特定の作品についての感想を書く際に全体批判、一般論としての批判は行わない。愛が故の部分批判(小言)を除いて、基本的に肯定的な内容とする 特定であれ不特定であれ、記事を読んでいる「誰か」を意識し、喜ばせようと努力したような記事は書かない。自分の頭に浮かんだままの文を書き残す 有名人であれ、誰かを傷つけることは書かない。また、多数派を仮想敵に見立てて批判するような文は書かない 言葉を選ぶときは、「かっこつけていないこと」を意識する。ちょっとくらいは許す 書いていて、頭や体が疲れたときは一回保存して、できれ

スワロウテイルを観た

  こんにちは、RTです。 5/24に映画「スワロウテイル」を観た(確か二度目)ので、記録として。 とりあえず、すごい映画だなあと改めて思った次第。今更かよというのは置いておいて。 映画の世界観がめちゃくちゃしっかりしている(まずはとにかくこれ) 若かりし頃の渡部篤郎さんがめちゃくちゃクール(直後に消費者金融のCMを観てなんかあれ) 女の子(アゲハ;女優の伊藤歩さん)は、後にサンボマスターの曲に何度か登場するあの女の人らしい。観賞後に「世界をかえさせておくれよ」を聴くと、アゲハが大人になったのを聴いたみたいでうれしくなってしまう(年齢的には私の11歳上)。そのあと、Googleで画像検索してみたらちゃんとした年上のきれいな女優さんだったのでなんだかこんなこと思った自分が恥ずかしくなる Swallowtail Butterfly 〜あいのうた〜など、改めて名曲 とりあえず、すごく良かったので定期的に観ようという備忘録として。 Amazon.co.jp: 「MONTAGE」 by YEN TOWN BAND Amazon.co.jp: 「サンボマスター 究極ベスト」 by サンボマスター

覆面バンド「Los Inferno」?

こんにちは、RTです。 悪い癖で、現在超長文の激重記事を執筆中。「ほどほどに」という言葉の意味が、30年弱生きても未だにピンとこない。 と、その前に、これは!というネタだったのと、あんまり知り合いで乗っかってくれる方もいないので、自分の庭で騒ぎたいなと思ったトピックを取り上げてみる。 音楽ナタリー 2020年5月22日 「謎の覆面バンドLos Inferno、志磨遼平の主宰レーベルから楽曲発表」 これもまた近いうちに書かないといけないのだが、敬愛してやまない、というか崇拝しているというか、いなくなると困る、というかとにかく大好きなロックアーティスト・志磨遼平(ドレスコーズ、元 毛皮のマリーズ)が主催するJESUS RECORDSから、覆面バンド Los Inferno の楽曲が発表されたとのこと。 記事中の写真、これ、ネットで調べたら古参の方にはピンとくるジャケットみたい。私はこれ自体にはピンと来なかったのだけど、スラっとした男?2名と女性?と小太り?(失礼?)の4人って、え?そういうこと?そうなの?と最初は軽く流しそうになった記事だったものの、慌てて楽曲を購入。 覆面の中は未だ不明だし、ナタリーが語っていないようなことをこんな場末のブログ記事でべらべら語るまいと思いつつ、とりあえず、志磨遼平を敬愛するあなたはとりあえずこの曲買って後悔はしないはず。なによりもまず曲が普通にめっちゃかっこいい。 この世の流れのなかで、粋なことする方だなあと感動。ライブハウス「red cloth」の援助にもなる模様。下ページで楽曲の購入が可能とのこと。 https://losinferno.bandcamp.com/releases 覆面バンドといえば、個人的に思い浮かぶのが、これ(以下)。 世界的ロックバンドGreen Dayの覆面プロジェクト(だったはず)の Foxboro Hottubs 。今回の発表でこのバンドのことが瞬間的に頭に浮かび、直感的に「買わねば!」と思った次第。個人的には、本筋よりも好きだったり。まさに「イカしたロックンロール」。 https://music.apple.com/jp/album/stop-drop-and-roll/280142031?i=280142040 (Apple Musicのリンクに飛ぶ)

ロック沼に足を取られた:スピッツ

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  どうもこんにちは、RTです。 前回、自己紹介とブログを始めたことへの弁明を兼ねて長文を書いてみた。このブログでは、音楽やら映画やら、私の好きなものについて書いていこうと思っている。 私が好きなもの、といえば、音楽、映画、漫画、お笑い、(たまに)美術館、あとは最近あんまり楽しめていないが、読書と移動すること、だろうか。 この中で、音楽については、記憶をたどれば幼稚園児であったころから、歌うことは好きだった気がする。小学校のときには、音楽の授業でがんばって歌をうたった結果、同級生の男子からバカにされた(そういえば、前稿で言及してない気がしますが、一応私の性別は男性です。あんまり男性であることに自信はありませんが)。特に、意識的にロックを聴き始めたのは高校時代で、それ以来、ロックとパンク、メタル、ジャズ、など周辺ジャンル(アメリカ労働者階級ルーツ)の音楽は今に至るまで常に聴いてきた。 こうやって、ロック音楽にはまっていった入り口は、結局、中学時代にスピッツにのめりこんだことにあったと、これは断言してもいいのではないかと思う。 というわけで、本ブログの最初のトピックとして、スピッツについて、個人的に思い出してみたい。 スピッツといえば、独特の世界観で、淡く切ない、時に甘酸っぱいラブソングを届ける、異常に透明感のある草野さんのボーカルの魅力が、チェリーやロビンソンのような爆発的なヒット曲を通じて、ロック音楽を好むと好まざるに限らず、広く知られているバンドだと思う。 一方、おそらくロックが好きな多くの人の同意を得られるのではないかと思うのだが、バンドとしての演奏力の高さが、数々の名曲を文字通り底から支えており、それが殊更このバンドを好きな理由になっている。私が何度このバンドの曲を聴かない時期を経ても、やっぱりここに戻ってくる、最大の理由はこのバンドとしての圧倒的な完成度の高さだと思う。 まあ、しかし、スピッツの魅力などというテーマは、おそらく巷でも色々な方が書かれているテーマだ。今更どや顔で「スピッツって、チェリーだけじゃないんだぜ?知ってる?」などということが寒ざむしいということは、さすがの私でもわかる。 本稿では、私個人がどうやってスピッツオタクになり、そこからロック沼にはまっていったか、思い出してながら書いてみたい。 そもそも、スピッツは、1987年結成、1991年メ

緒言:ブログを始めるにあたり

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  はじめまして。1991年生まれ、ぎりぎり20代(2020/5/16現在)のRTと申します。愛知県生まれ千葉県育ちです。 このブログでは、基本的にこじらせ平成一桁生まれの随想と、日々のなかで触れたもの、特に音楽・映画・漫画などに対する率直な感想を記録していきたいと思います。率直、ということを意識して。 さて、自己紹介からはじめてみました。が、取り急ぎこのブログについては、自分のFB上の限られた友人くらいしか紹介する相手もおらず、誰のための紹介だろうと訝しんでいるわけですが、、、まあ、何事にもスタンスというのは大事だと思うのです。 これから、長々しくうだうだと、私がこのブログを始めた理由を書き連ねます。丁寧語で書いたら、割と胡散臭くなりましたが、つまるところは、「自分が自分の趣味を楽しむため」です。であれば、日記でも良いところを、敢えてブログとして衆目に晒すのは、一つには当然、承認欲求というのもありますが、他にも、見られる前提の文章は当然一定程度の体裁を保たざるを得ず、結果的によく顧みる結果にも繋がるのではないかと期待しているところです。 さて、それでは、私がブログを始めようと思った経緯を、これから書いてみようと思います。そもそも、これは私にとって、いくつめのブログになるのでしょうか。実はこれまで、溢れ出す自己顕示欲にのせられて、幾度となくブログを立ち上げてきました。初めては高校生の時で、当時同級生と組んでいたバンドのホームページ上で書いていたものが人生初のブログであった気がします。 その後、バンドをやめたあとも、何度かブログを立ち上げては飽きて、ということを繰り返してきました。音楽を紹介するだとか、自分の些細な冒険譚(ただの散歩録と弱いコンテンツしかない旅行紀)だとか、もしかしたら読んだ本の紹介などというものもやっていたかもしれませんが、そのどれについても、ブログへの飽きも早く、結果的にそれほど続きませんでした。 理由は簡単で、自分自身に、自信をもって語れること、誰かに教えたいと思うことがなくなってきていた(あるいは、初めから承認欲求ばかりでコンテンツへの熱みたいなものは足りてなかったかもしれない)からなんだと思います。結局、見渡せばかなりの熱量で誰かに何かを伝えたいと思っている人たちのブログは多くあり、まして最近では、YouTuberをはじめ、SNSでも、かなり