投稿

ラベル(歌詞)が付いた投稿を表示しています

30歳を迎えて/渾身の一曲「海猫」

イメージ
30歳を迎えた。 20歳を迎えたときには、自分の人間性の自信のない部分については置いておいて、現実的な技能をまずは身につけていこうと、人間性は30歳からでいいだろうと、そんなことを考えていた。 結局、そうもいかず、人間性の足りないところからぼろぼろに崩れていったところもあった。しんどかった。辛かった。自分そのものが恥だった。 小賢しい生き方ばかり身につけて、技巧的に振る舞う自分が醜く思えて仕方なかった。 色々あって、ここ2年で自分の特質・自分の生き方・自分らしさを考えてきた。 よく考えてみると、子供の頃から生きづらかった気がする(年齢だけ30歳になったけど、果たして今の私は「オトナ」になれたのだろうか)。 そうなんだけど。 そうなんだけど。じゃあ、自分の人生のどこかのタイミングに戻れるとして、俺はそれをするだろうか。 いや。しないなあ。しんどかったこと、辛かったこと、苦しかったこと、死ぬほど腹がたったこと、誰かを傷つけたこと、恥ずかしいこと、それともちろん楽しかったことも、その全てが俺のアイデンティティなんだろうなと思う。 たぶん、それをどこかできれいに書き換えたら、きっとそれは最早俺じゃないんだろう。 ネガティブに自分を傷つけながらここまで来て、その中で作られた自分の視点を大事にしたい。 30代は、一つ一つこれまで落としてきたものを拾いながら、一歩一歩、生きていこうと思う。 まあ、しんどいんだけど。色々。情けなくて自信がなくて、どうしようもないんだけど、それでも。 たぶん、生きるってそういうことなんだろうと思う。自分の歩幅で、少しずつ。ポコ・ア・ポコ。 そんなこんなを思いながら書いた渾身の一曲。ぜひ聴いてほしい。 歌詞は縦書きブログで公開しております。こちらもよろしければ。 海猫 - ウミネコ - g.o.a.t (goat.me)

最近スタジオによく行っているという話とその他諸々;「ウミネコ」を名乗るようになったこと

イメージ
[ご報告]: 表現者としての自称として「 ウミネコ 」を名乗ることにしました。ずっと自称を考えていたのですが、あまり肩肘張らないもので、なんとなくイメージのいいものとしてこの鳥の名を拝借することにしました。私は海の広さが好きですし、海鳥のようにゆらりゆらりと生きていきたいと、そこらへんの気持ちからつけた名前です。あと、敬愛するスピッツも「海ねこ」という曲を出していますのでそれも後押しに。さて。 ブログの更新が滞っていた。 最近はとあるサイトづくりでプログラミングに張り付いていて、仕事と関係ないところで忙しい。ちなみにこのサイトにも関係あるサイトだから、そのうちご報告することになると思う。 ただ、仕事でもプログラムを扱うもので、そればっかりになってしまうとストレスだから、できるだけスタジオに行くようにしている。YouTubeではアップロードしていたのだけれどブログ記事でまだ掲載していない動画を、一気に貼り付けておこうと思う。 「 春がくる 」(2021/3/20撮影) 春が来る曲。実家に住んでいた20歳頃に、近所の桜の木を見て書く気になった曲。 「 フラジャイル 」(2021/3/27撮影) 2019年2月のはじめごろ、一番しんどかった時期に書いた曲。こういう曲も、ちゃんと自分のポートフォリオに入れておこうと撮り直しした。 「 風の吹く夜(もう一度風の中へ) 」(2021/4/11撮影) 自分としては初期の曲。19歳ごろ(だったと思う)書いた曲を改めて今の自分の視点で書き直してみた曲。誰も知らない曲の別バージョンって。。。とは思わなくもないけど、まあよし。 (カバー)「 YOUNG LOOSER (毛皮のマリーズ)」(2021/4/11撮影) この間、唯一のカバー曲。個人的に、日本語ロックで一番文学的な歌詞だと思うので、一度自分でも歌ってみたかった。ぜひ、本物を歌詞読みながら聴いてみてほしい。 「 マイ・ロックンロール 」(2021/5/3撮影) 数年前、たぶん2017年か2018年に書いた曲。2018年だったかなあ。私が曲を書く、ということについて書いた曲。なのだけど、ダウンピッキングがきつい。もう少し練習してもう一度撮り直したいなあ。 その他、自分のことについて書きたいことは溜まっていて、時間を見て曲を書いている。また近いうちに新曲もあげられるかと思う。

しんどい日の日記

イメージ
しんどいなあ。 しんどい。 「たかがそれだけ」のことから始まって、色々なことを連想する。 自分の中の虚ろが強く存在感を主張する。録画していた深夜番組が途切れたとき、聴いていた曲が終わったとき、読んでいる本を置いてトイレに行こうとしたとき、部屋の中に充満する空虚さが強くその存在を主張してくる。 色々考えると、これまでの自分の行動原理は基本的に虚無感だったんだなあと思う。心の内にある虚無感を埋めるためにあらゆるものを詰め込み詰め込み、それを漏らして漏らして、ずっと空っぽのまま走っていたのだろうなあと。これまでの人生で色々な優秀な人たちのなかに紛れる機会が多かったのだけど、その度にいつも自信に満ちている彼らと比べたときの自分の色のなさを(無意識下で)意識していたんだろう。 もう、色んなことが正直しんどい。何で皆平気な顔してこんな世界を生きてるんだろう。 この歳で漸く、どうにか歩いていく方法を学ぼうとしている。右足を出して左足を出して、その次の右足を挫いて、勢いで左足も怪我をして、うまくいかない。周りの人間がたったかたったか歩いている中で俺は何をちんたらちんたらやっているのかと反吐が出る。 何で俺はこんなにもうまく歩けないんだろう。 「俺たちはただ普通に息を吸って吐くだけが何故難しいでしょうか」(in 「オトナ」by Creepy Nuts) だけど、まあ、何だろう。外的要因じゃないんだよな。ずっと。もう20年以上、内に抱えてたもので、いつかは向き合わないといけなかったものなんだろうと思う。 ニュースに出てくる下らない年寄りにならないために、今のこのしんどさがきっとあるんだろう。俺に、あんなことを言ったあの下らない中年にならないために、今のこのしんどさがあるんだろう。どうにかしてこうにかしてこのしんどさの中を生きていって、どうにかしてこのしんどさの先に中身のある自分を見つけてやりたい。この歳でこのしんどさに向き合うのは、ある意味幸運なのかもしれない。みっともない年寄りになる前に、自分の大きさをもう一度考える。 自信はさらさらないのだけど。全くないのだけど、このしんどさの先に、しんどさを誤魔化さずに向き合った先に、虚ろではない自分が居るとでも思ってないと、立っていることすらしんどいよ。 しんどいものはしんどいから、無理はしちゃいかんね。俺はもう壊れてたんだよ。長い間。ようや...

なぜ天才でもないのに曲を作るか;新しい曲のご紹介(歌詞込み)

イメージ
新しい曲を書いた。 「幸せになれますように」 うまく説明するのが難しいのだけど、これまで書いた曲の中で一番手応えのある曲だったりする。 曲としては大したことないと思う。そんな複雑な構造も美しいメロディもなく、言いようによっては凡庸だとも思う。 だけど、この曲を録音したときに、「ああ、俺が曲作りで書きたかったのはこういう曲だった」と、そんな気持ちになった。 歌詞としては、都内を歩いていてふと目についた景色と自分の人生を重ねたもの。秋葉原の駅近くで、寒い中、笑顔を振りまきながら客寄せに立つ女性。 程度の差こそあれ、自分の体を、女性であることを、自分の本音を隠して売っている人たち。きっとその人達にもそれぞれの考えや思いがあって、それを勝手に遠巻きに悲観的に見るのもどうかとは思うのだけど、作りきった自分を売って報酬を得るというその生き方が、なんだか自分の生き方と重なってしまって。 私も、ずっと娼婦的な生き方をしてきたと思う。作り笑顔と相手の求めることに応じて、自分を殺して。それで、コミュニティの中での安定した立ち位置とか、批判されない安全性とか、そういう報酬を得てきた。 そこには報酬がある。だけど、一方で私達はその報酬を身を切らずには得られない。隠した本音は、たぶん私達が一番大事にしないといけないもので、それを差し置いて売り続けた身体は、目に見えないところで、相当に傷つくのだと思う。 私は、どうしたらそんな娼婦的生き方を変えられるのかわからない。どうしたら、彼女たちが幸せになれるのかわからない。だけど、この世界のほの暗いところで、静かに傷ついていく人たちが少しずつでも幸せになれたらいいなと、そんな願いを込めた曲。私はキリストでもブッダでもない。自分のことすら救えない。祈ることしか出来ないんです。 そんな歌。初めての試みだけど、歌詞を掲載してみる。 誰かを、自分を祈ることができる歌を書けたのが少しうれしい。 あと、この曲も書けて嬉しかった曲(先日紹介済み)。 こちらもせっかくだから歌詞カードを作ってみた。 私は音楽が好きだ。それなりに色々な音楽を聴いて感動してきた。ある種の音楽をあほらしいとバカにして、ある種の音楽を崇めるように聴く。だから、自分で曲を作ったものを聴いても、凡庸だなと思うことは多々ある。 また、私は小説が好きだ。それなりに読んできた。たまに書きたいとすら思う。...

曲作りと録音

イメージ
曲を書いたり、既に書いていた曲を録ったので、ご紹介。 これまでに書いた曲はこちらのページにまとめているのでお時間あれば是非。 https://satsumage81.blogspot.com/p/blog-page.html 手を振り足を鳴らし 今年(2020年)の1月頃に書いた曲。生きるって、なんだか踊っているみたいだなあ。って思って書いた曲。 小春 小春って、旧暦での月の名前だったんですね。というのを最近読書していて知って。それで、たまたま全く関係ない曲のコードをつけようとしていたときにギターを触っていてできた曲。 単調すぎるだろうか。。。もう少し作り込むか迷うところ。 正直、3分くらいの曲の大半が、最後の「長い冬を待つ 小春」に向けての助走というか、ふりみたいになっている気もする。 秋風 このブログでも紹介済みの曲。2013年頃に秋空を見ながら書いた曲。 よろしければご一聴ください。

曲作り中のメモ:手を振り足を鳴らし(デモ)

イメージ
1月ごろに原案を作ったまま放置していた曲を少しまとめた。 結構個人的にお気に入りになりそう。丁寧に仕上げたいところ。  少し2番の歌詞がもたっている気がする。 これもまた録り直そう。9月のもまだやっていないや。

歌詞で聴きたい音楽(英語詞編)

イメージ
  歌詞で聴きたい音楽について記事をまとめはじめたら、思いの外語りたいことが多く、記事が長くなってしまったので日本語詞と英語詞でわけることにした。 日本語詞編はこちら→ 2020/8/1付「歌詞で聴きたい音楽(日本語詞編)」 英語詞の一曲目は、デンマークのハードロックバンドDizzy Mizz Lizzy「Silverflame」。 このバンドとの出会いは、私が人生の中で遭遇したいくつかの数少ない運命の一つなので、近いうちに書きたい。 この「Silverflame」という曲、歌詞全体の空気、悲哀、音楽との共鳴、そんな感じがすごくいい。 https://genius.com/Dizzy-mizz-lizzy-silverflame-lyrics ぜひ歌詞を読みながら一度聴いてもらいたい。 次に、このブログでもすでに何度か登場しているハードロックバンドMr.Bigの「Superfantastic」。 この曲、ハッピーな曲調で次のような歌詞を歌うので、一見すごくハッピーな曲かと思う。 Superfantastic Everything is beautiful Nothing’s too tragic when it comes to happy people Bedtime stories, morning glories Blue skies and perfect life for you and me Mr. Big 「Superfantastic」 和訳すると「最高だ。すべてが美しい。幸せな人々にとっては悲劇的なことなんて何もないんだ。ベッドでの会話、朝顔、青い空、そして君と僕との完全な生活」みたいな感じだろうか。満ち足りた、平和で幸せな生活そのものを描いているように思う。ただ、Aメロの歌詞は実は雰囲気が違う。 He runs around Like it’s a monkey do situation Reach down into his soul and get nothin’ at all Ride the wave in a bubble made of plastic In a watercolor world that’s Mr. Big 「Superfantastic」 和訳すると「まるで猿みたいに、彼は走り回ってる。彼の魂の深い...

歌詞で聴きたい音楽(日本語詞編)

イメージ
  個人的に、「俺、ボーカルも楽器だと思ってるから、歌詞ってあんまりちゃんと聴かないんだよね」という意見を聞くと、なんとなくかっこいいなあと思う。自分自身を振り返ると、邦楽はがっつり歌詞も聴くタイプだ(もちろん音楽全体も楽しむのだが、歌詞がいい曲にはすごく強く惹かれる)。だからといって歌詞さえよければなんでもいいわけではなく、やっぱり曲がちゃんと好みであってその上歌詞に惹かれるものを好む。だから、歌詞優先というわけでもないか。 ともかく、日本語詞と英語詞で記事をわけてお気に入りを紹介してみようと思う。 日本語詞編で一つ目に紹介したいのは、スピッツ「若葉」。個人的にはスピッツの数ある曲でも、一番の名曲だと思っている。 そもそも、曲が最高である。アコギとマンドリンの穏やかな最初のAメロ。そこに、エレキギターとベースのロングトーンが乗り、更にドラムが入り完成度の高いバンドサウンドとなる。Led Zeppelinの「Stairway to Heaven(天国への階段)」と構成は同じかもしれない(「若葉」はもっと明るくて穏やかだが)。 歌詞で好きなのは2番のBメロだ。 暖めるための 火を絶やさないように 大事な物まで 燃やすとこだった スピッツ「若葉」 高校時代にこの曲が発売されたとき、歌詞のこの部分で泣きそうになった。今も胸に深く突き刺さる。自分の人生は、今目の前の火を絶やさないために大事な物もそうでもないものも、見境なく燃やし続けてきたように思う。本当は自分にとって、手放してはならないはずだったものも、数多くその火に投げ込んできた。 ようやく最近、そうでは生き残れないことがわかってきた。これからは、本当に大切なものはちゃんと自分の中に残していこうと思う。 それにしても、草野マサムネはやはり弱い心を歌うのがうまい。というか、今日の記事で私が触れるシンガーたちは、おそらく全員が弱さを歌うのがうまい人たちになると思う。 せっかくなので、Led ZeppelinのStairway To Heabenも貼っておく。歌詞もなんとなくいいと思うし(残念ながら深くは理解していない)、何より曲のドラマチックさがロック史に残る名曲。 そして次にあげたいのが、毛皮のマリーズ「YOUNG LOOSER」。 現在、ドレスコーズとして活躍している志磨遼平の最初のバンドで発表した初期の曲。...